上海素麺工場(http://www2.odn.ne.jp/~aaq65470/)に「坂本さんのこと」という一人芝居を見に行った。
上海素麺工場は30年ほど歴史の在るアンダーグラウンド劇衆です。研究室の教授のつながりで最近お世話になっております。箱崎蚤の市を主催しているのはこの方々。そこに大阪から喪歌魔多利さんという役者さんと、東京から亀ヶ森真哉さんというギター奏者さんが来て芝居がありました。岡田以蔵を中心に坂本龍馬暗殺をテーマにした劇でした。本当にすごかった。迫力!何人もの登場人物が目に見えるようで、構成も工夫されてて、臨場感!臨場感!!暗殺への、なんというかこの物語の解釈も、なるほど、という感じでした。実際にそういう説があるのか、劇のフィクションかどうかはちょっとわからないのですが。時代劇の合間にフォークソングがうまくつなぎで入るのですが、それもとても素敵でした。時代劇にこんなにフォークソングがマッチするとは。歌詞の内容喪時代背景もはまったく劇の内容とは関係ないのに、劇の雰囲気をすごく盛り上げていました。あーああああおもしろかった!!!!!
終わって宴会まで参加させてもらった。もうそこには本当にいろんな人がいて。東京でバンドをやっている人、陶芸をやっている人、動物園で象の飼育係をやっている人、喫茶店をやっている人、カフェをやっているひと、大工さん、もちろんたくさんの役者さんとそれから熱い座長さん。今度対バンするバンドの方とお友達っていう人も何人かいてびっくり。絶頂天もよく行くそうで。バンドの話でも盛り上がりました。お話もとってもおもしろくって、焼き物の薬液のかけ方からコーヒー豆の選び方まで。アイスキャンディーから包丁の研ぎ方まで。ヴィトンからオニツカタイガーまで。とっても気さくな方々で、大変楽しい夜でした。
あー・・・いろんな人がいて、いろんな生き方があるなぁ。素敵な人は、なりたいもののなり方を知ってて、なれる場所を自分なりにもっているのだなぁというのは、バンドをはじめてから、あと小林賢太郎のソロとかラーメンズみて思ったけど、今日も何度も思った。なろうと思ったらなんにでもなれる、方法がある。自転車にもなれるし、ロボットにもなれるし、五重塔にも宇宙盗賊にもなれるし、昭和のニヒルなパブのママにも、フランスの少女にも、坂本竜馬にも。ステージの上で、というのはとてもわかりやすい現われ方だけど、それはもっと身近でも、例えば選ぶ食器や食べるものや、歩き方ひとつでなれるのだなぁと思った。そしてかっこいいひとっていうのは、その、なれるってことを知ってて、なりかたを見つけてるひとなんじゃないかな。
「アンダーグラウンドのいいところは、沢山の人に知ってもらおうとか買ってもらおうとかじゃなくて、昨日よりもう少し面白いものを作ろうって動機でやれるとこだし、それが結局一番貪欲なんだ」
というのは、今日の役者さんの言葉。素敵です。
ああ見つけよう!私も見つけよう!一生かけてきっと見つけよう!